世界切手国めぐり

英領インド洋

英領インド洋 ─世界切手国めぐり─

 インド洋のほぼ中央に位置する50ku余の美しいサンゴ礁のチャゴス諸島が、 《英領インド洋》。その中のディエゴ・ガルシア島こそ、西南アジア最大の戦略拠点です。

 これらの島々を英国が領有したのは1814年のこと。セイシェルやモーリシャスなどとともに、 ナポレオン戦争でフランスから獲得しました。行政上の便宜から2000kmも離れたモーリシャスに含め、 長い間ほとんど顧られなかったこれらの島々が、にわかに注目されはじめたのは1960年代のことです。

65年にモーリシャスが独立したため、この島々を分離し、セイシェル北方の島々とともに、 直轄領として《英領インド洋》を構成することになりました。その後、セイシェルが分離・独立した76年に、 北方の島々をセイシェルに譲り、現在ではチャゴス諸島だけが“領土”なのです。

 この間、66年に英国は米国と共同で、ディエゴ・ガルシア島に大規模な軍事施設を建設しました。 91年現在、約4000人の海・空軍と軍属が配備されています。

 このような孤島が軍事的に注目された理由は、地球儀をみれば一目瞭然でしょう。 イラン・イラク戦争や湾岸戦争などで揺れる中東や、内戦の続くアフリカの角などにいつでも出撃できる政治地理学的な要衝なのです。

 この“領土”の切手のモチーフは、しかしいつも自然保護。ここには数多くの無人島があり、海鳥の産卵地など、手つかずの自然が残されているからでしょう。これまで何故か軍事的なテーマはほとんど描かれていませんが、 島の地図の切手などは“かくれた軍事切手”になるのかも知れません。

英領インド洋 地図  英領インド洋 British Indian Ocean Territory
 面積:60ku
 人口:ディエゴ・ガルシア島に約4000人の兵士・軍属(1991年)

 首都:-
 言語:英語
 宗教:キリスト教
 通貨:ポンド

地図
  国 旗

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