切手でトリビア

ありえない風景!


1965年文通週間「三坂水面」

【1965年発行】

今回ご紹介するのは1965年文通週間「三坂水面」です。

題材となったのは葛飾北斎(1760-1849)の「富嶽三十六景」から「甲州三坂水面」。「富嶽三十六景」は1831年ごろから世に出され、36枚で完結の予定が、あまりの人気でさらに10枚を追加して全46枚となった北斎の代表作です。

この「甲州三坂水面」に描かれているのは、現在の山梨県御坂峠(みさかとうげ)から眺めた夏の富士山。
手前の河口湖に富士山の姿が映りこみ、いわゆる「逆さ富士」となっていますが、
あれれ、この水面の富士山がちょっとヘン。

実際の「逆さ富士」と違って、水面の富士山が左側に大きくずれていますし、雪をかぶってる? 目の前の富士山には雪がないのに?

・・・「逆さ富士」をそのまま描いたんじゃあ面白くない、「逆さ」なんだから季節も逆にして冬の富士山を描いてやれって、北斎の茶目っ気が見えるようです。

1965年文通週間「三坂水面」


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