切手の印刷形式いろいろ
凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、平版印刷など
凸版印刷 木版画と同じく凸部分にインクをつけます。最も早く発明された版式ですが加刷切手の加刷部分以外には、今は殆ど切手に使われていません。
 世界初は、1845年スイスのバーゼル州切手。日本では1876(明治9)年小判切手が最初で、他に菊・田沢・第一次昭和低額等があります。
 
凹版印刷 西欧中世の金細工師たちが、商品見本のコピーを作る必要から生まれました。手彫りする直彫方式(ペニーブラックや竜文切手がこの方式です)と薬品での腐食方式があります。 
グラビア印刷 凹版の1種です。写真技術を応用して版面上を薬品で腐食させ格子状の凹みを作りインクをつけます。日本初のグラビア切手第1次国立公園切手は大日本印刷で印刷されました。 
オフセットとは 直刷りに対して間接印刷を意味しています。版面からインクをゴム製の転写銅にオフ(off)し、この転写銅からインクを用紙にセット(set=印刷)することです。凸版も凹版も有。 
平版印刷 平らな印面で印刷する版式。殆どオフセットなので同義語として使われています。 
その他 ザンメル印刷 1つの版面に2、3色の色を1度に付けて印刷します。日本初の凹版3色ザンメル切手は1959(昭和34)年自然公園の日制定記念です。 
階調凹版 1つの版面上に彫刻画線とグラビア用のスクリーンが同時に合成されたものです。グラピアザンメル印刷とも呼び日本の印刷局が開発して特許をとっています。1971(昭和46)年政府印刷事業100年が最初です。