世界切手国めぐり
アンギラ

カリブ海の東縁につらなる小さな島々の北東端にあるやや細長い島がアンギラ。面積96ku、 人口1万3000人、今では数少ない英国直轄領のひとつです。 一般に島はそれぞれ独自の“小世界”をつくりがちで、いくつかの島々が散在する場合、特に文化的、経済的に求心力のある中心島がないと、 まとまりにくいものです。アンギラ島は、近くのセントキッツ(セントクリストファー)、ネヴィス両島とともに、英国植民地としてひとつの行政単位を構成していました。 1967年に、“自治州”昇格が認められようとした時、アンギラは一方的に独立を宣言したのです。しかし、英国はこれを一種の“反乱”とみなし、 上陸した英軍により占領され、やがて独自の直轄領となります。世界中のフィラテリストの目が、この小島に注がれたのはこの時です。アンギラの郵便局長が、 局にある《セントクリストファー・ネヴィス・アンギラ》の切手に《Independent Anguilla》と加刷して売り出し、独立運動の資金にしようとしたからです。 これは正規の切手として認められ、大変高値を呼びました。ちなみに、これらはアンギラの一番切手のシリーズとして、スコット・カタログにも掲載されています。 セントクリストファー・ネヴィスは、その後、英連邦の一員として独立しましたが、アンギラは今も単独の直轄領として独自の切手を発行しています。 政治的には独立できても、アンギラの経済的自立は容易ではないでしょう。将来の観光開発への期待もありますが、現在の主産業は天日製塩。 これは海水を浅い池に導き、乾季を中心に熱帯の強い太陽熱で池ごと蒸発させるもので、その情景は、切手でも紹介されてきました。 |
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蝶小型シート |
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蝶4種 |
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