世界切手国めぐり
仏領ポリネシア

太平洋に散在する小さな島々のうち、ほぼ日付変更線の東側がポリネシア。 タヒチ島に近づくジェット機の窓に、メノウの指環を思わせる緑の環礁が次々に現われはじめると、観光客は誰しも胸の高まりを覚えるでしょう。 西欧文明に絶望した画家ゴーギャンが、この地上の楽園にあこがれて、タヒチにやってきたのが1891年のこと。この島最後の国王ポマーレが死去し、 フランスの植民地になる頃で、彼の著書『ノア・ノア』(前川堅市訳、岩波文庫)には、当時の島々の様子がよく描かれています。 仏領ポリネシアは、タヒチ島のあるソシエテ諸島をはじめ、北東のマルキーズ諸島や南のツブアイ諸島も含み、総面積は沖縄県の2倍近い4000ku。 1958年「海外領」に昇格しました。人口24万のほぼ半数が、観光地としても有名な首都パペーデのある、タヒチ島に住んでいます。 1番切手は、ナポレオン3世を描く「仏領植民地」切手に〈TAHITI〉を加刷した1882年発行のもの。1892年の植民地成立後は、 〈ETABRISSEMENTS DE L'OCEANIE〉のある正刷切手となり、1960年以後は〈POLYNESIE FRANヌAISE〉に。 これらの切手には風俗や動植物のほか、情熱的なタヒチ娘やゴーギャンの名画など美しいものが多く、フィラテリストの人気を集めています。 |
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「ポリネシアの女性」2種 | ||||
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