世界切手国めぐり
仏領南極地方

白夜の南極大陸では、今日も日本の昭和基地をはじめ、世界各国の科学者達がそれぞれの基地を中心に観測や研究活動を競っていることでしょう。 フランスも南極大陸の研究に熱心な国の一つ。オーストラリア南方の仏領アデリーランドにあるデュモン・デュルビル基地がその中心。1956年に建設され、切手にも何回か紹介されています。南極条約は領有権を必ずしも否定していないので、多くの国々が南極点を中心とした扇形分割による領有権を主張しています。 一方、南極大陸周辺の南緯40〜50度付近に点在するケルゲラン島、セントポール島、クロゼット島などが仏領南方諸島。ここは一年中偏西風が吹き荒れる“暴風圏”で、島々は激しい波に浸食され、切り立った海食崖に囲まれていたり、氷河に削られた深いフィヨルドを持つなど、厳しい自然がみられます。 かつて仏領マダガスカル島政庁の管轄下にあったこれらの島々は、現在、南極大陸のアデリーランドと共に「仏領南方諸島および南極大陸」として、独自の行政単位を形成しています。ここには約200人の“住民”がいますが、ほとんど科学者などの基地関係者。オゾン層の観測など、地球環境の保全も大切な使命です。 この地域の一番切手は1955年にマダガスカル切手に加刷したもの。その後の正刷切手には島々の地図や基地の風景、珍しい動植物などを描いた凹版の大型のものが多く、いずれもすばらしい南極情報を満載しています。 |
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風景 切手帳/仏領南極地方 | ||||||
南極周辺の仏領の島、クローゼット島、ケルゲン島、アムステルダム島の風景(シャモニ湖、フィリカの森、カルデラ、名の無い湖など)をそれぞれ4種収めるペーン4枚(16種)と切手図案の写真16枚で構成。 Lucia Simionによる写真。 |
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