切手でトリビア

切手になった切手収集家がいた


郵趣界のパイオニアたち2点(8種)

【1968、69、72年発行】


 英領ギアナの1セント、その他ハワイ宣教師切手やモーリシャスのポスト・オフィス切手…。

これら希代の逸品をすべて集めた伝説の大収集家がいました。


その名はフェラーリ伯爵(1848-1917)。
フランス名門の出身で、受け継いだ莫大な遺産にものをいわせ、逸品を次から次へと購入。

史上もっとも有名な収集家ですが、オーストリア国籍も取得していたため、1917年に生涯を閉じると、1次大戦の賠償金の一部としてフランス政府が没収、 競売にふされてしまいます。
売上金は当時のお金で42万ポンド、いまの日本円に換算すると軽く100億円を超えてしまうとか…。

 切手 不世出の大収集家フェラーリ伯爵 
●不世出の大収集家フェラーリ伯爵

 買い入れた切手は手放さず、彼の切手部屋は切手の墓場と言われた。10歳から収集を開始し、あらゆる珍品を自らのものにした超弩級の切手収集家。
切手 アルザスの煙草王
●アルザスの煙草王 モーリス・バラス

 フェラーリ・コレクションをめぐる、英国王ジョージ5世、アメリカの実業家ハイドンとの競り合いはあまりに有名。英領ギアナの1セントは結局ハイドンが入手。バラスとジョージ5世を悔しがらせた。


切手 ローランド・ヒル 近代郵便の父 切手 エミリオ・ディエナ イタリア切手収集家 切手 デ・コック ベルギーの大収集家
ローランド・ヒル
近代郵便の父
エミリオ・ディエナ
イタリア切手収集家
デ・コック
ベルギーの大収集家
切手 リンデンベルク ドイツ切手の大家 切手 シャンピオン シャンピオン 切手 スタインウェー ピアノ製造王
リンデンベルク
ドイツ切手の大家
シャンピオン スタインウェー
ピアノ製造王
フェラーリ伯爵がコレクションしていた英領ギアナの1セント
フェラーリ伯爵がコレクションしていた英領ギアナの1セント
 1968年からシリーズ発行された、リヒテンシュタインの「郵趣界のパイオニア」には、近代郵便の父ローランド・ヒル以外は、フェラーリほか伝説的な大収集家が登場します。 アルザスの煙草王バラス、アメリカのピアノ製造王スタインウェー、フェラーリやジョージ5世も御用達の切手商兼大収集家シャンピオン、ドイツ切手の大家リンデンベルク、 イタリア・クラシックの大収集家エミリオ・ディエナ、ベルギーの大収集家デ・コックと、錚々たる顔ぶれ。彼らが、世界の逸品を求めて競い合った、とんでもない時代があったのです。