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切手でトリビア
なんと自分自身ができるまでを描いた切手
アルゼンチン国際切手展6種+小型シート
【1950年 発行】
10+10c●切手の原画を描く
45+45c●凹版で原版を彫る
70+70c●試し刷りをする
1+1P●完成シートを検品する
「切手の製造過程」を描く切手がときおり発行されます。収集家としては自分のための発行のようで、ちょいとうれしくなるもの。けれど、それもそのはず。多くは「切手の日」や切手収集普及のキャンペーン発行なんですから…。
さて、アルゼンチンが1950年に発行した「国際切手展記念切手」も切手の製造過程を描くもの。
でも、ちょっと待った! …なんか変なのです。左端の10+10c切手をご覧ください(左に部分を拡大)。切手のなかで描かれている原画は…。あれえ!? 同時に発行の革命家サン・マルティンを描く5+5P切手(上)じゃないですか!
←ホセ・ド・サン・マルティンとは?
南アメリカの革命家。革命軍を指揮し、アルゼンチン、チリ、ペルーそれぞれの独立に多大な貢献をした。
南米のスペイン語圏では、いまでも圧倒的な人気がある。
アルゼンチンで国際切手展が開催された1950年はサン・マルティンの没後100周年に当たっていた。
5+5P●ホセ・ド・サン・マルティン切手完成!
実はこの記念切手、「自分自身ができるまで」を描いているのです。
原画を描き、凹版で彫り起こし、試し刷りを経て、完成品のシートを検品。念の入ったことには、当の切手を貼った手紙を受け取る場面まで描いちゃって…。
ただし、素敵なアイデアのこの切手、1つだけ不思議な点があるのです。描かれた製造過程は凹版なのに、実際の切手はなぜかグラビア!? 凹版印刷には予算が足りなかった?
原画作者の気持ちは、きっと「残念!」。
2.50+2.50P●切手を貼った手紙を受け取る
小型シート●行程をダイジェストで振り返る
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